性病感染のメカニズム

性病に感染するメカニズム

 

医者の画像

 

ヒトはどのようにして性感染症に感染するのでしょうか。ここではその 詳細な感染のメカニズムを紹介します。

性感染症だけでなく、感染症とは細菌やウイルスに代表される病原体
よって感染します。この病原体が体内に侵入し、繁殖することで 感染・発症します。

つまり、病気にかかっていない未感染者が、性感染症に感染している方との 性的な接触により粘膜や皮膚のごくわずかな傷口から病原体が侵入し、 その結果性感染症にかかるわけです。

しかし実際はなかなか感染しない方もいますし、逆に簡単に感染してしまう方もいます。

ヒトには免疫機能という、 体内に病原体を入れない、または体内に入っても 病原体を殺してしまうことで病気を防ぐ機能がありますが、この免疫機能が 病原体を完全に死滅させることに成功すると、感染症にかかりません。 逆に免疫力が低いと感染しやすくなります。

 

ヒトの免疫機能

 

ではこの病原体を死滅させる免疫機能とは、具体的にどんなものが あるかというと、まず唾液や胃液、涙などです。

これらは弱い病原体を死滅させてくれますし、健康であれば免疫機能は 正常なので、病気にかかりにくいといえます。

またヒトの皮膚や粘膜も、病原体を侵入させないバリアのような働きがあります。 そして体の表面に無数に付いている無害な細菌も、有害な菌を殺してくれます。 ただし、炎症やごく小さな傷口があると、そこから病原体が侵入します。

体内に入った病原体には、血液の中に含まれている「白血球」が戦います。
白血球の名前自体はよく知られていますが、厳密には7種類ほどあります。

 

白血球の働きと種類

白血球には、それぞれに病原体と戦うための役割をもった働きがあり、別々の役割をもった約7種類のものがあります。以下に紹介します。

好中球」 これは病原体を直接食べてくれる働きがあります。

マクロファージ」 好中球よりもさらに活発に病原体を食べてくれて、なおかつ CD4細胞へ外敵のデータ・特徴を伝えてくれます。

リンパ球「B細胞」 外敵である病原体のデータを記憶し、抗体を作ってくれます。

リンパ球「CD4細胞」 マクロファージから受け取った外敵のデータから攻撃作戦(!)を練り、 各細胞へ命令を出します。別名ヘルパーT細胞とも呼ばれます。

リンパ球「キラーT細胞」 病原体に感染してしまった他の細胞を殺す働きをもっています。

リンパ球「サプレッサーT細胞」 病原体への攻撃中止命令をCD4細胞に伝える役割があります。

 

このように、人体には非常に優れた免疫機能があり、健康であれば 免疫力が高いので、そう簡単には病気にはならないといえます。

しかし、過労や病み上がり、ストレスなどがあると免疫力が低下し、 その結果感染症にかかってしまいやすくなります。

 

健康・健全な性生活を

以上のことから、健康であれば病気にも感染しにくく、なおかつ 性病に感染していない、信頼できるパートナーとの健全な性生活を 過ごしていれば、性感染症にもかかりにくいといえます。

 

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